ワンオペ育児が無理だと感じるのは甘えではありません。
男の子2人を育てたフルタイムワーママが、当時の失敗と今だから分かる対処法を実体験ベースで書きました。
ワンオペ育児は「無理」と感じて当然。なぜワンオペ育児は無理になりやすいのか。
ワンオペ育児がしんどいのは、あなたの頑張りが足りないからではありません。一人で家事も育児も回している状態は、そもそも構造的に無理が出やすいものです。
ただし、「無理」を「仕方ない」で終わらせると、心も体もじわじわ削られていきます。頼れる先を知っているかどうかで、しんどさはかなり変わります。
この記事では、8歳と10歳の男の子2人を育てているフルタイムワーママの私が、平日ワンオペを10年近く続けてきた中で実際に失敗したこと、今だから分かる対処法をまとめました。同じように「無理かもしれない」と感じている人に、一つでも当てはまるヒントを持ち帰ってもらえたらと思います。
なぜワンオペ育児は無理になりやすいのか
ワンオペ育児が無理に感じやすいのは、「頼れる相手がいない」ことと「一人で完璧にやろうとする」ことが重なるからです。この2つがそろうと、体力よりも先に気持ちが限界を迎えます。
頼れる相手が家にいないという構造的な問題
うちの場合、夫は平日はほぼ家にいませんでした。
子どもが熱を出しても、買い物に行くのも、夜泣きに対応するのも、全部自分。ママ友と「うち平日母子家庭だから」と笑い話にしていましたが、今思えば全然笑い事ではありませんでした。これは夫だけが悪いという話でもありません。頼れる人が物理的にいない状況で、育児と家事を一人で回せば、誰でもしんどくなります。
完璧主義な人ほど追い詰められやすい
同じワンオペでも、無理を感じる度合いは性格によって変わります。私はもともと完璧主義で責任感が強く、綺麗好きなタイプでした。
離乳食を全部手作りしたい、床は毎日ピカピカにしたい。そう思うほど、やることは増えていきます。「ちゃんとした母親でいたい」という気持ちが、結果的に自分を追い詰めていました。失敗しやすいのは、「全部自分でやる」を選び続けることと、家事分担を中途半端なまま放置することです。この2つは、放っておくとどんどん悪化します。
ワンオペ育児で陥りやすい失敗パターン
「全部自分でやる」が負のスパイラルになる
当時の私は、こんな流れにはまっていました。
- 毎日ワンオペで頑張る
- 誰かに認めてもらいたくなる
- 全部自分でやろうとする
- やることが増えてさらに苦しくなる
離乳食の手作りや掃除へのこだわりは、子どものためであると同時に、少し自己満足も入っていたと今は思います。
家事を「一部分だけ手伝ってもらう」の落とし穴
料理は「作る」だけの作業に見えて、実際は献立を考える、買い物に行く、片付ける、残り物を次の献立に使う、というところまで含まれます。洗濯も、予洗い、洗濯機を回す、干す、畳む、しまうまでがセットです。
夫は洗濯物を干すことはできましたが、シワになる干し方をすることがありました。結局、畳むときの手間が増えて「自分がやったほうが早い」となってしまう。この悪循環は、私が家事のやり方を教えてこなかったことにも原因がありました。
失敗しやすいポイント:家事を「作業の一部」だけ任せると、前後の工程が抜け落ちて、かえって負担が増えることがあります。任せるなら、工程の最初から最後までセットで渡すほうがうまくいきやすいです。
夫婦のすれ違いが起きる本当の理由
夫婦のすれ違いは、「察してほしい側」と「言われないと分からない側」のズレから起きます。どちらか一方だけが悪いわけではないケースが多いです。
「察してほしい」は伝わらない
昔、映画「ザ・エージェント」の中の「Help me to help you」というセリフの言葉を教えてもらったことがあります。「助けたいから、助けられるようにしてほしい」という意味だそうです。
当時の私は、助けを求めるのが苦手で、「これくらい気づいてよ」と心のどこかで思っていました。一方で夫からすれば、「何をすればいいのか分からない」という状態だったはずです。
このズレが積み重なると、夫婦の信頼関係にも影響します。「言わなくても分かってほしい」を手放して、具体的に伝えるほうが、結果的に早く楽になります。
限界を迎えたときに実際にあったこと
限界は、大きな事件よりも小さな積み重ねの先に来ることが多いです。うちの場合は、こんな出来事がありました。
長男が赤ちゃんだった頃、お風呂で一瞬目を離した数秒の間に、湯船に沈んでしまったことがあります。すぐに引き上げましたが、パニックになって仕事中の夫に電話しました。返ってきたのは「大丈夫だと思うよ」の一言で、あの瞬間はそれでは安心できませんでした。同じ時期、長男の発達がゆっくりめだったこともあり、ネットで調べては一人で思い込み、泣きながら過ごした日もあります。今振り返ると、かなり追い込まれていたと思います。
一方で、実家が近く、家族に助けてもらえたことは大きな支えでした。誰にも頼れない環境で頑張っている人には、心から敬意を持っています。「一人で頑張ること」と「一人で抱え込むこと」は、別のものだと思います。
一人で抱え込まないために、今すぐできること
一人で抱え込まないためにできることは、頼れる先を複数持つことと、やらなくていいことを先に決めることです。この2つは、今日からでも始められます。
頼れる先の比較
| 頼れる先 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 実家・親族 | すぐ頼みやすい、費用がかからないことが多い | 距離や関係性によっては頼れない場合もある |
| 家事代行・ベビーシッター | プロに任せられる、時間を確保できる | 費用がかかる。事前の申し込みが必要な場合が多い |
| 自治体の子育て支援 | 費用を抑えやすい | 執筆時点の情報のため、最新の内容や利用条件は自治体の公式サイトで確認してください |
| パートナー | 継続的に頼れる関係を作れる | 家事の工程を最初から最後まで具体的に伝える必要がある |
どれか一つに絞る必要はありません。使えるものを組み合わせるくらいの感覚で十分です。
まず優先してやめるべきこと
全部を一気に手放すのは難しいので、優先順位をつけるなら次の順番がおすすめです。
- 離乳食やご飯を「全部手作り」にこだわるのをやめる
- 掃除の基準を「毎日完璧」から「気になったときにやる」に下げる
- 家事の一部を、パートナーに工程ごと任せる
- 「助けて」を言葉にして伝える
まず始めるべきなのは、「こだわりを手放すこと」、まずは自分の負担を減らすところから始めてみてください。
どんな人がワンオペで特に無理をしやすいか
完璧主義で責任感が強い人、頼れる実家や友人が近くにいない人は、特に無理を抱えやすい傾向があります。逆に、もともと家事や育児を「そこそこでいい」と割り切れるタイプの人は、同じワンオペでも比較的しんどさを感じにくいこともあります。
どちらが良い悪いという話ではありません。自分がどちらのタイプに近いかを知っておくと、無理をする前に手を打ちやすくなります。
子どもが成長した今、感じていること
長男が10歳、次男が8歳になった今、身の回りのことはかなり自分たちでできるようになりました。赤ちゃんだった頃に比べれば、体力的にはずいぶん楽になっています。ただし、育児の悩みがなくなったわけではありません。勉強、友達関係、習い事、お金のことなど、悩みの種類が変わっただけです。「楽になる」ことと「悩みがなくなる」ことは、同じではないと感じています。
街で泣いている赤ちゃんとその隣で困っているお母さんを見ると、今でも当時の自分と重なって胸が苦しくなることがあります。それくらい、あの頃の記憶は今も残っています。
まとめ|無理だったのは、弱かったからじゃない
ワンオペ育児が無理だったのは、私が弱かったからではありません。頼れる相手がいない中で、完璧を目指しすぎたことが原因でした。
全部自分でやらなくても、子どもはちゃんと育ちます。頼れる先を持つこと、やらなくていいことを決めること、そして「助けて」を言葉にして伝えること。この3つだけでも、しんどさはかなり変わります。
今、ワンオペ育児を頑張っているあなたへ。一人で全部抱え込まなくて大丈夫です。今この瞬間を必死に頑張っている自分を、どうか責めないでください。